男でエステに行くのは変?

サロンをオープンして4年後の人六年に、男性のエステティックサロン「ダンデイハウス」をオープンしました。この時も、お客様から「うちの主人も痩せさせて」「息子のニキビを治してほしい」と言われ、オープンを決めました。出来る限り、お客様の要望を叶えて差し上げたいと思ってのことでした。そのように思えたのは、本当に良いお客様に恵まれてきたからだと思います。「お客様が望んでいるのであれば、贅沢な社長室を改造して、ここにお客様のご主人や息子さんが通えるサロンを作りましょう」となつたのです。このように、ダンデイハウスはサロンの横にあった事務所と社長室を改造して誕生しました。大阪の難波、天王寺、京橋、そして4店舗目の梅田店がオープンして1年経った時で、私は梅田店の店長も兼任し、自衣を着てサロンを走り回っていたので、社長室に座っている暇などなく、お客様に使って頂ける方がずっと良いと思い、喜んで提供することにしました。さて、ダンデイハウスを作る時、「どんなサロンを作ろうか」と色々と考えました。今から25年以上前にアメリカ留学をして帰国し、久しぶりに日本のビジネスマンを見た時、日本男性のスーツ姿が野暮ったく、とても貧相にみえて悲しくなったことを思い出しました。「よし、ニッポンにいい男を作ろう―」と思いました。「見た目もよく、健康で積極的に仕事に取り組む格好いいビジネスマンを作りたい―」「世界を相手に堂々と戦える男を作りたい―」「大成功する男、大出世する男を作りたい―」――これがダンディハウスのミッションになりました。

 

ダンディハウスオープンの日に、大阪の地下鉄御堂筋線に「肥えた男は損をする!」という衝撃的なタイトルの中吊り広告を出しました。その日に、御堂筋線に乗つたサンデー毎日の記者が「変な広告が出ている。男のエステってなんだろう」と思い、オープン当日にダンディハウスを訪れました。男性にエステティックの説明をしてもピンと来ないようでしたので、「体験してみて下さい」とお願いしました。そして、エステティックを体験したその記者の記事が掲載されると他社からの取材が殺到しました。